夕方と言うにはまだ明るい日曜日の午後、オレは渋谷にいました。
そしてひとりゴハンに立ち寄ったのは、渋谷のお好み焼きのお店「じゃけんnou」です。
この店は初めてじゃありませんが、それほど頻繁に来るわけでもありません。
今日は久々です。
ココは、“(東京でよく言われるところの)広島風”お好み焼きのお店です。
以前「みやこ亭(水天宮前)の広島風お好み焼き」の記事で書きましたが、オレがお好み焼きと言うときは、いわゆる広島風お好み焼きなんです。
ですから今回はタイトルにも、敢えて「広島」の二文字は入れませんでした。
ただ「お好み焼き」です。
しごく当然です。
ウム、ご満悦!
ところでこの店の店名ですが、オレの中ではオープン当初から「じゃけんnou(のう)」なんですね。
でもいつの頃からか、「じゃけん」と呼ばれるのが一般的になっているようです。
どうも何かのマスメディアで店名を「じゃけん」と紹介されて、それが広まって定着したようです。
いやいやいや、だって看板にも「じゃけんnou」って書いてあんぢゃん。
日本で一番「ノー」と言ってる広島人としては、この「nou(のう)」をないがしろにするわけにはいきませんよ。
「ワシらがのー、ハワイへのー、始めて来たときのー」
って、小林克也も「のーのー」歌ってるでしょ。
ともあれ、その「じゃけんnou」へ入ってみると、中途半端な時間帯のせいで客はオレ一人でした。
そこで4人掛けのテーブルへ、ドーンと陣取りました。
鉄板前のカウンターに座ったりはしません。
テーブル席です。
よく半可通が訳知り顔で、
「広島風お好み焼きは、鉄板の上からコテ(ヘラ)で食べるのが正しい食べ方だ」
なんてことをおっしゃいます。
うーむ、そーやって通ぶるのも良いけれども、ネイティブ広島人は必ずしもコテ(ヘラ)で食べたりはしないのよ。
広島人はガキの頃、学校が半ドンのときは給食が無いので、近所のお好み焼き屋に行くわけです。
そして左手にジャンプやサンデー等を持ち、それを読みながら右手で割り箸を持って、皿の上のお好み焼きを食べるわけです。
鉄板で食べたりしてると、マンガに夢中になってる内にお好み焼きが焦げてしまうんですよ。
鉄板で食べるのが通だなんていう、変なこだわりのあるガキはいませんからね。
そうやって育ってきたのが、ネイティブ広島人です。
あれこれ理屈を言うのは、大人になって妙な知恵をつけたせいです。
コテ(ヘラ)だろうが箸だろうが、鉄板だろうが皿だろうが、好きなように食べれば良いんです。
慣れない人が、無理することないんですよ。
そういう形式が好きな人だけ、やりたい人だけ、やりましょうね。
おかしな決めつけは、やめましょうよ。
もちろんオレも、その気になればコテだかヘラだか使って食べることは容易です。
広島人はみんな、お好み焼きについては経験値が違いますからね。
でもねー、鉄板席は暑いですから。
特に夏場は、テーブルで皿食いがおすすめです。
それに実はオレ、猫舌なんですよ。
オレが皿食い派なのは、そのせいもおおいにあります。
そんなわけでテーブルに着いたオレですが、早速注文です。
まず肝心のお好み焼きは、いつものように「そば肉玉のイカ天入り」。
そしてビールのあてに、「豆腐からしめんたい」を頼んでみました。
ところがこのビールのあてが、期待したほどではなかったんだなー。
鉄板で軽く火を通した豆腐に、同じく鉄板で炒めた明太をまぶしてあるんだけれども、なんか明太がパッサパサ。
チョット炒めすぎじゃないかい?
うーん、失敗風味。
そして、メインのお好み焼き。
これは美味いね。
お好み焼きって、焼き方や具材とか、何かと理屈をつけてダメ出しする人が多いように思います。
でもそのへんは、人それぞれ好みの問題ですから。
お好み焼きって言うくらいですからね。
・・・いゃ、ダジャレじゃなくて。
ここのは、十分美味しいと思いますよ。
まぁ、オレの好みが基準ですけれどもね。
ただし、オプションで入れてもらったイカ天の量が少ないなー。
前からこんなに少なかったっけ?
次回は、イカ天はお好み焼きのオプションじゃなくて、単品で頼むことにしよう。
うん、そうしよう。
今日のところは、ビールとお好み焼きで、満足じゃけんのー。
ほいじゃーまた来るけーのー。