デパートの催事で購入した駅弁、新きねやの牛肉どまん中です。
山形は米沢駅の駅弁ですね。
人気駅弁ランキングの上位に、必ず顔を出す有名なこの牛肉どまん中。
駅弁大会などの催事では行列必至ですが、今回はタイミング良く行列してなかったので買ってみました。
米沢と言えば、米沢牛を代表とするブランド牛の産地として有名です。
そして山形と言えば、美味しい米の産地として知られていますね。
これら2つの名産品を合体して作られたのが、牛肉どまん中なのです。
使われているお米は、山形のブランド米である「どまんなか」なんだそうですよ。
「牛肉」と「どまんなか」で、「牛肉どまん中」。
エンタツとアチャコで、エンタツアチャコ。
紳助と竜介で、紳助竜介。
くわばたと小原で、クワバタオハラ。
なんか、お笑いコンビと同じようなネーミングセンス。
なんのヒネリも無いけれども、率直なそのバカ正直さが逆に好印象です。
ストレートで意識にガツンとくる憶えやすい名前も、ヒット商品の必須要素ですよね。
そして、見た目もヒネリの無い、シンプルなパッケージです。
一番下に2頭の牛の絵が、向かい合ってチューしてるところに愛を感じます(してない?)。
真ん中に覗き窓を開けて、少しだけ中が見えるようにしてある点に、チョットした工夫が見られますね。
ぎっしり詰まった牛肉の上に、唯一の青みであるパセリがちらりと見えるのが、心憎い演出です。
パッケージを開けてみると、おぉ!確かに牛肉ビッシリ。
おかずとして、野菜の煮物や玉子焼き、かまぼこなんかも入ってますが、そんなのは完全に脇役です。
バックダンサーです。
劇団ひまわりです。
・・・いや脇役だからダメとかそーゆーんじゃなくて、他意はないです、ゴメンナサイ。
とにかく肉好きにはたまらん、ガッツリいくぞー!
と、アレ?
よく見ると、牛肉の半分弱がそぼろになってるじゃないですか。
あぅ。
いーんですよ、いーんですけどね。
・・・ソボロハアンマリスキヂャナイ。
まぁ気を取り直して、ガッツリいきましょう。
あー牛肉が美味い!
甘口のすき焼き風味に煮込まれた牛肉のうまみが広がります。
パッケージに「米沢名物牛丼弁当」とありますが、牛丼と言うよりもすき焼き丼の感じの味付けですね。
それに、比べるのが間違いとも思いますが、チェーン店の牛丼のスジや脂身の多い牛肉とは肉が違います。
さすがに米沢牛ではないようで、山形県産の黒毛和牛を使っているそうですが、そこそこ良い肉なんでしょう。
これ、すき焼き風に生卵をかけたら、また美味しいんじゃないかな~?
とか思いながら、そのまま一気に美味しく食べ切ってしまいましたよ。
確かに人気の高さもうなずける美味しさでした。
ただ、値段がね。
割高なのが当然の駅弁とは言え、千円を越えるのだから、これで不味かったら詐欺だよ。
とも思いましたけれどもね。
ところで、山形のブランド米としては、「どまんなか」の他に「はえぬき」も有名です。
もしかしたら、「牛肉どまん中」じゃなくて「牛肉はえぬき」になってた可能性もあるわけです。
たまたま偶然なのか、熟考した末の結果なのか知りませんが、どまんなかがチョイスされたのは大正解だったでしょう。
だって「牛肉はえぬき」よりも「牛肉どまん中」のほうが、圧倒的にインパクトがありますよね。
「牛肉はえぬき」だったら、今頃それほどの人気も無く、数ある駅弁の中に埋もれていたかもしれません。
ところが、ほぼ同時期に生まれたこれら2つのブランド米ですが、今では生産量で「はえぬき」の方が「どまんなか」を大きく上回ってるんだそうですよ。
「どまんなか」が生産されなくなったら、どうなるんでしょうね。
「牛肉どまん中」が「牛肉はえぬき」になったりする日が来ないよう、切に願う次第です。