近所のスーパーマーケットで見つけたんですが、「植田製菓」の「元祖植田のあんこ玉」(35個入り315円)です。
どうやら昔懐かし系の、駄菓子らしいですね。
と言ってもオレの記憶の中には、まったくその存在の痕跡すら無いんですが。
それもそのはず関東の主として都内だけで流通しててたようで、広島の田舎モンのオレが知るはずもなしです。
「植田製菓」ってのは荒川区にあって、昭和4年創業とのことで老舗と呼んでもいいでしょうね。
この「元祖植田のあんこ玉」も駄菓子とはいえ、もはや東京銘菓と言って過言ではないかも。
最初は売れ残った羊羹を煮直した餡子から作った「あんこ玉」も、じきに駄菓子界の大変なヒット商品になったらしく。
販売の拠点である駄菓子屋がことごとく姿を消していく昨今にありながら、まだ継続して製造販売されてることからもその人気が分かりますよ。
実際食べてみると、これがけっこう美味しいんですよね。
ただ単に、直径2cmほどの餡子の玉に黄な粉をまぶしただけのものなんですが。
コーヒーを飲みながら爪楊枝で突き刺してパクパク食べてると、いつの間にか1箱食べきってしまってました。
何でしょーねー飽きのこない程度の甘さと小さなサイズのせいで、ついパクパクいってしまうんですよね。
今回買ったのは表面がやや固くなってましたが、出来立て間もないのは柔らかいらしく。
昔は売れ行きが良くて回転の早い駄菓子屋なんかでは、柔らかいのが食べられたんだそうですがね。
それはともかく黄な粉が、これが実に香ばしくて美味しい。
どうやら、こだわりの製法があるようでして。
通常の黄な粉は熱風で乾燥させた豆を使うのが最近のやり方らしいんですが、「植田製菓」では炒り豆屋さんに金網の上で炒ってもらってるそうで。
その昔ながらの方法で炒った豆を工場で挽いて作ったのが、この「あんこ玉」に使われてる黄な粉とのこと。
保存料などの添加物をまったく使ってない無添加菓子ってのが、また好印象ですが。
無添加の割にそこそこ日持ちがするのも、餡子を作る際の火加減や砂糖・水飴の割合に秘訣があるそうで。
そんな親子三代に渡るこだわりや秘伝の製法が、これからも消えずに引き継がれていくことを期待しますね。
最近では駄菓子屋ってなかなか見つかりませんが、水天宮の仲見世やイベント・量販店などで販売されているらしいです。
楽天のネットショップでは、大玉の入った箱なんかも通販で売られているようですよ。
かつて駄菓子屋で当たり玉に一喜一憂した思い出を再体験してみたい方は、そちらから取寄せてみるのも面白いかと。