今日は仕事帰りに甘いものを求めて、渋谷の西武の地下へ行ってみました。
そして足を止めたのは、パティスリーキハチのショーケースの前。
パティスリーキハチと聞いて思い浮かぶのは、まずは赤坂アークヒルズの裏にあったカフェ仕様のお店。
前を通る度にいつか行こうと思いつつ、結局1度も行かないうちに閉店してしまいましたが。
それから改装前の大丸東京の地下にあって、ソフトクリーム売り場も併設されて賑わってたキハチ。
改装後はやや小さな売り場になってしまいましたが、当時は何度かケーキを買ったこともあって懐かしかったりします。
それらの記憶も、いつしかセピア色に薄れ忘れかけてたオレではありますが。
そんなオレの足を止めたのは、とあるロールケーキです。
色とりどりのフルーツが、美しく螺旋を描くその断面。
パティスリーキハチの看板商品とも言える、「キハチトライフルロール」ですね。
一時期は、キハチトライフルロールを抜きにしてロールケーキは語れないというほどの人気商品でした。
今では「堂島ロール」を始めとする新進のロールケーキ達におされて、ずいぶん影が薄くなってしまいましたが。
オレもその「キハチトライフルロール」が人気だった頃にカットで買って食べて、とても美味しかったことを覚えてまして。
そのロールケーキがカットではなく、丸ごと一本ドンとケースにあるところに目が吸い寄せられたんですよね。
ついに「キハチトライフルロール」を丸ごとガッツリ大人食いするチャンスがやってきたのぢゃ、神のお告げぢゃ。
という直感のもとに買って帰りましたよ、長さ約14cm丸ごと一本の「キハチトライフルロール」(2,100円)。
ちなみに「トライフル」っていうのは、「ささいな」とか「ほんのちょっとした」という意味なんだそうで。
イギリス由来のデザートに「トライフル」っていうのがあって、それが元々は残り物やあり合わせのフルーツ等を使って作った「ささいな」ものだったらしいんですね。
今では「トライフル」も、様々なフルーツやクリームを盛り付けたそこそこ立派なデザートに変わったらしく。
その「トライフル」をロールケーキにしたのが、この「トライフルロール」なんですね。
さて消費期限は購入当日までゆえ、帰ってすぐにコーヒーを淹れて準備万端。
ロールに、ナイフを入れました。
スポンジケーキがチョット固めでナイフが通りにくいな、それから表面にかかってる紛糖がベタついて邪魔。
とかなんとか思いつつも、フルーツの並んだ断面がきれいで食欲をそそります。
では、輪切りにしたヤツを端からバクリ。
ウム・・・ナイフで切ったときの感触のとおり、ケーキの生地がミッシリしてるというか固いです。
フルーツがたっぷり入って重量のあるロールをささえるためには、このくらいの固さが必要なんでしょうか。
でもここ最近のロールケーキのフンワリやわらかい生地に慣れた口には、この固さにはやや違和感を感じてしまいますね。
生地のほうはともかく、やっぱ生クリームとフルーツが美味しいです。
キウイ・イチゴ・黄桃・マンゴー・バナナなど、端から食べ進むにつれて様々な味に出会う感じが楽しいですよ。
そして中心部分は、バナナとそれをとり巻くカスタードクリーム。
ここでさらに、グッと味わいが変化して良いですね。
昔食べたときの記憶には無かった生地の固さには戸惑いましたが、それでも十分美味しく食べられましたよ。
かつての「キハチトライフルロール」の威光を思うと、それを好きなサイズに切って食べたという満足感も味わえました。
ただ質の良いフルーツを使えば仕方が無いのでしょうが、この値段の高さでは普段使いというわけにはいかないでしょうね。
最近は1000円くらいで、かなり美味しいロールケーキが買えますからね。
まぁたまに自分用に買ってみるとか、手土産や来客用に買うって感じでいかがかと。
機会がありましたら、是非。