仕事帰りに、久々の銀座です。
そして本日のひとりご飯は、以前たまたま見つけてたハンバーグ屋に行くことにしました。
店名の「AOI」はローマ字読みで「アオイ」と読むのかと思ったら、アルファベット読みで「エーオーアイ」と読むんですね。
ホントかウソか、「A」→「愛する人と」「O」→「おなか」「I」→「一杯に」という意味だそうです。
しかし実は店主の昔の彼女の名前でした、とかだったら面白いんですが。
いやゲスの勘ぐりですね、失礼しました。
元々はフレンチで腕前を磨いたシェフが、千葉で開いた洋風惣菜とお弁当の店が始まりだったんだそうです。
それがレストランになり、ついには銀座に出店したんだとか。
そしてお弁当屋さんのときに美味しいと評判だったハンバーグをメインにした、現在のハンバーグ専門店になったとのこと。
今では三鷹市のほうにも2号店を出してるそうで、ただのハンバーグ屋だなんて侮れない勢いです。
実はオレは外食でハンバーグを選ぶことなんて、基本的に無いんですよね。
なぜなら、オレが作るハンバーグが世界一美味しいと思ってるから!
いや、もう何年も料理なんてしてないんですけれどもね。
むかーし料理に凝ってたころ、自己流のハンバーグのレシピを作り上げまして。
オレの中では、そのハンバーグが最強なんです。
ですから普通は、外でハンバーグを食べようなんて思わないんですよね。
でもこの店は、店頭に「ハンバーグの美味しい店」ってデッカイ垂れ幕が出てんですよ。
もー自信満々な感じ。
それなら、入ってみようかと。
「かかって来なさい」みたいな気分で。
それに店構え自体も、チョット興味を引かれたんですよね。
とてもちっちゃな造りで、どことなく銀座らしからぬと言うか何と言うか分かりませんが。
隣に「なか卯」があって、そっちが目立ってるせいでウッカリすると見過ごしてしまいそうです。
でも入り口の横にメニューサンプルのショーケースがあって、これがまた実に美味そうに見えるんですよ。
ガラス張りで外からよく見える店内は、まだほとんどお客さんもいないようです。
オレは混んでないほうがありがたいので、これ幸いと早速入ってみました。
すいてるせいでしょう、3人掛けのテーブル席を勧められました。
テーブルの上のメニューを広げると、ハンバーグ料理ばかりがズラリなのはハンバーグ専門店だから当然ですね。
目にとまったのが「贅沢ダブルハンバーグ」の生ビール付きのセット。
飲むかどうか迷ったんですが「まいっか飲んじゃえー」と、それをオーダーしました。
接客係の女性は、なんだかチョット物静かです。
良く言えばソツが無い、悪く言えば愛想が無い感じ。
例えるならばお屋敷に古くからいるメイド頭、もしくは怖くないロッテンマイヤーさんといった雰囲気。
「いらっしゃいませー!」の声も、厨房のシェフのほうがずっと元気です。
男の客ならあまり気にならないでしょうが、女性客は良い印象を受けないんじゃないかな?
ま、余計なお世話ですけどね。
そう言えばいつの間にか店内が女性のお客さんで一杯になってますが、ナンダナンダ?
オレが料理を待ってる間に結構入ってきて、気が付けばテーブル席はオレ以外は女性でほぼ満席になってしまってます。
お一人様が2人、そして2人と3人のグループがそれぞれ1組ずつ。
たまたまか?なんだろ、女性誌に取り上げられでもしたのかな?
その他に、1人で入店した男性客はカウンタに座りました。
定連さんなのか、慣れた感じです。
そんな店内の様子を見てる内に、注文したハンバーグがやってきましたよ。
ウヒョー!美味そう。
大福餅と同じ位の大きさと言うか、やや小さめのハンバーグが皿の上に2つ乗ってます。
ハンバーグの横には、グリーンサラダとポテトサラダが付いてますね。
そしてハンバーグにかぶさるように、半熟目玉焼きが乗ってます。
半熟ってトコが、嬉しいです。
本来なら目玉焼きはハンバーグと一緒に食べるものなのでしょうが、オレは半熟目玉焼きはどーしてもライスの上に乗せたい派なのです。
トロリととろける黄身の部分をライスと一緒にほおばると、うめーっ!たまらん。
チョイと塩を振りかけようかなと思ったのですが、アレ?テーブルの上には塩どころか調味料は何一つありませんね。
きっとソースに自信があるので、余計な調味料は一切使わせないというのが店の基本方針に違いありません。
うむ、その自信潔し!
いゃオレの勘違いかもしれませんが・・・とにかく早速メインのハンバーグを賞味することにしましょう。
まず、和風ソースのハンバーグから食べてみますか。
フォークを刺して、ナイフでグサリ!
ほろほろほろ~「アララ?!」
ハンバーグが柔らかくて、切ると言うよりも崩れる感じになってしまいました。
これは、ナイフは要らないようですね。
フォークを使って、刺すというよりもすくって食べる位が良さそうです。
後で調べてみると玉葱をタップリ使ってるんだそうで、そのせいで柔らかいようですね。
味わいも、アッサリした風味です。
上にかかってる和風ソースは、なかなか美味しいです。
「激ウマ和風ソース」といって、店の自慢のソースらしいですね。
醤油ベースかな?甘辛くて玉葱やリンゴをすりおろして使ってるように感じられました。
方向としては生姜焼きのソースに近い風味ですが、ただニンニクがけっこう効いてるみたいです。
匂いが後をひくので、人と会う前には食べないほうが良いかも。
オレは今日は食べたら帰るだけなんで、まったく問題ないですけれどもね。
和風ソースのほうを平らげたら、次はデミグラスソースのほうです。
上に乗せられたチーズが、とろけていて美味しそうです。
一口目は、なぜか少し酸味を感じました。
バルサミコ酢を使ってるんだそうで、そのせいですね。
酢を使ってるなんて、チョット珍しいタイプのデミグラスソースじゃないですか?
でも、酸味にはすぐに慣れて美味しく食べられました。
いろいろと微妙な個性を感じる料理を出す店ですが、ただライスの端に2切れだけの小さな柴漬けが乗ってるのはチョット謎な感じでした。
コレ要らなくない?と思うのはオレだけですかね。
とにかく、銀座で比較的手ごろな値段でハンバーグを食べたいときには便利なお店でしょう。
肉々しいハンバーグが食べたい方には不向きですが、アッサリ目のハンバーグが好きな方は一度訪れてみても良いかも知れませんね。